しかし、このラバーロック工法が原因で、雨水の逃げ道がふさがれてしまうケースもあります。
本来、瓦屋根は「瓦と瓦の重なり」から雨水を自然に流し、下地に浸み込まないように設計されています。
ところが、コーキング材で瓦の隙間を埋めてしまうと、雨水の排水経路が遮られ、屋根内部に水がたまりやすくなり、逆流や毛細管現象によって雨漏りを引き起こす可能性があるのです。
今回のお宅でも、瓦の隙間という隙間が完全に塞がれており、本来あるべき通気性と排水性が失われていたことが、雨漏りの一因と考えられました。
✅メリット | ❌デメリット(今回のようなリスク) |
短時間・低コストで施工可能 | 本来の排水経路を塞ぎ、雨水が逃げにくくなる |
瓦のズレ防止として一時的に有効 | 内部の湿気・水分がたまりやすくなる |
雨漏りの原因になることがある | |
将来的な塗装・修理時の障害になる |
作業に入る前に、まずは屋根全体を丁寧に点検します。
どの部分にラバーロック(コーキング材)が使用されているのか、また瓦の状態に問題がないかをチェックします。
割れ・ズレ・浮きがないか確認
棟瓦(むねがわら)や平瓦の接合部を重点的に調査
ドローンや高所カメラを使って、屋根全体の状態を把握
この工程は、安全で的確な作業を行うために非常に重要です。
次に、ラバーロックで埋められた瓦と瓦の間にカッターや専用の皮スキ(へら)を差し込み、コーキング材を1本ずつ切り離していきます。
この工程ではとにかく慎重さが必要です。
無理に引っ張ると瓦が割れる恐れがある
劣化している瓦は特に注意が必要
瓦の下の防水紙や木材を傷つけないようにする
職人の手作業で、力を入れすぎず、丁寧に剥がしていきます。
ラバーロックをすべて剥がし終えたら、今度は瓦が本来の位置に正しく並んでいるかを確認します。
瓦が浮いていたり、隙間ができていた場合は微調整
割れや欠けが見つかった瓦は差し替え
必要に応じて、固定力を補うために銅線などでの補強を行うこともあります
ここで重要なのは、屋根が本来持っている「水を流す構造」に戻すことです。
剥がしたコーキング材のカスや細かなゴミを掃除し、屋根の表面や瓦の隙間に残った汚れを取り除きます。
雨水の通り道を再び確保
瓦の重なり部分のごみ詰まりを防ぐ
棟の周りなど、雨水が集まりやすい箇所も重点的に清掃
この作業によって、屋根が再び「呼吸できる」状態に戻ります。
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